柔道整復師を真剣に目指すなら。知っておきたい仕事のメリット・デメリット
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柔道整復師を目指す学生は、柔道整復師としての仕事で得られるメリットだけでなく、デメリットにも目を向けましょう。本記事では、柔道整復師の仕事内容を紹介するとともに実際に働くなかで、どのような利点があるのか、また注意点についても説明します。

目次

  1. 柔道整復師という職業が人気の理由
  2. 本音で知りたい、柔道整復師のリアルな仕事内容は
  3. 仕事として見る柔道整復師のメリット
  4. こちらも確認!仕事として見る柔道整復師のデメリット
  5. メリットもデメリットも実際に確認、在学中にインターン・アルバイトのすすめ
  6. 柔道整復師のデメリットに対策するための就職先チェック項目
  7. まとめ:柔道整復師のメリット・デメリットを知り、納得のいく就職先を探そう

柔道整復師という職業が人気の理由

柔道整復師は国家資格であり、手に職がつけられることから高い人気を集めています。自分で開業すれば定年はなく、生涯現役として長く活躍することも可能です。整骨院や接骨院で働いている場合でも勤務先によっては定年制を設けていないケースもあります。中高年の方でセカンドキャリアとして柔道整復師を目指す人も多いようです。

また、多様なキャリアパスやキャリアプランが描けることも挙げられます。大手グループの整骨院や接骨院であれば、院長やエリアマネジャーへのキャリアパスが整っていることが多いものです。

また、整骨院や接骨院、病院の整形外科で柔道整復師として働くほかにも、スポーツトレーナーや介護施設で機能訓練指導員などとして働く道もあります。

加えて、自分が施術することで患者様の症状が改善されていくなど目に見える形で人の役に立てることから、やりがいを感じやすいという点も人気の理由として挙げられるでしょう。

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本音で知りたい、柔道整復師のリアルな仕事内容は

柔道整復師の仕事は骨折や脱臼、打撲、捻挫などのケガによって損傷した骨や関節、筋肉や人体に対して治療を行うことが主です。その際に行われる治療法が「柔道整復術」と呼ばれます。

柔道整復術ではまず「評価」と呼ばれる症状の聞き取りなどによる病状の把握を行った後に、以下の3つの施術を行います。

  • 柔道整復における施術1:整復
    ずれた骨や関節を元に戻すこと

  • 柔道整復における施術2:固定
    損傷した部位を固定すること

  • 柔道整復における施術3:後療法
    弱った患部の機能回復を図ること

では、これらの施術を、治療院で勤めて1年目から任せてもらえるかというのは、治療院によって異なるようです。大手のグループ院ではどんどん治療に入ることが多いようですが、入社直後から治療に入れるか、まずは来院した患者様への対応や、補助作業などを行いながら徐々に業務を任せてもらえるようになるかは、その企業や治療院のスタンスによりますので、採用面接時などのさいに確認しておきましょう。

仕事として見る柔道整復師のメリット

柔道整復師の仕事には以下のようなメリットが挙げられます。

▽柔道整復師の仕事におけるメリット

  • 活躍の幅が広い
  • 独立開業できる
  • 初任給が比較的高い
  • 女性の活躍の場が広い

それぞれのメリットを詳しくみていきましょう。

柔道整復師のメリット1:活躍の幅が広い

柔道整復師として働く場所は整骨院や接骨院だけではありません。病院の整形外科で医師や看護師などと共に働く柔道整復師も多くいます。

さらに最近は医療の現場だけでなく、スポーツや介護福祉、さらには美容、ヘルスケアといったフィールドでも柔道整復師が求められることが増えています。

スポーツの現場ではスポーツトレーナーとして活躍することが可能です。そもそも柔道整復術は柔術の治療を由来とする手技であり、スポーツでのケガの治療に活用されるのは当然ともいえるでしょう。スポーツチームに所属したり、選手の専属トレーナーになったりするケースが多くみられます。

また、高齢者施設やデイサービス施設などでリハビリのサポートにあたる、機能訓練指導員として働く柔道整復師もいます。高齢者施設では機能訓練指導員の配置が求められているため、超高齢化社会を迎える現代ではその需要は高まっているといえるでしょう。

さらに、エステティックサロンやスポーツジムなどでも、身体についての専門的な知識を持ち、治療やコンディショニングができる柔道整復師のニーズが高まっています。

柔道整復師のメリット2:独立開業できる

柔道整復師は開業権が認められている国家資格です。医療系の国家資格では医師や薬剤師などが同じように開業権が認められています。たとえば医師は6年間(4,500時間)の専門的な教育を受けたのちに国家試験を受験、合格することが求められます。

一方、柔道整復師は専門学校や大学で3年間の専門教育ののちに国家試験に合格することで、国家資格の取得が可能です。医療分野で独立開業したいと考えているなら、柔道整復師は比較的目指しやすい職業だといえるでしょう。

柔道整復師のメリット3:初任給が比較的高い

柔道整復師は初任給が比較的高いという点もメリットとして挙げられます。接骨院や整骨院に正社員として勤務した場合、一般的に初任給は25万円程度ともいわれており、これは一般企業の大卒者の初任給と同等程度です。

入社後はスキルアップに応じて昇給制度を設定している企業も多いため、就職活動する際には確認しておくことをおすすめします。

また、独立開業することでさらに高収入を目指すことも夢ではありません。介護業界などでは今後さらに柔道整復師が求められると予想されるため、好条件で働ける可能性もあります。

柔道整復師のメリット4:女性の活躍の場が広い

柔道整復師は女性のニーズも高まっています。その理由として患者様の体に直接触れることが多いため、女性の患者様は女性の施術者を求めるケースが多いという点が挙げられます。

ほかにもジムトレーナーとして美容と健康をサポートしたり、産前産後の心身をケアしたり、女性の柔道整復師だからこそ活躍できるフィールドは多岐にわたります。

こちらも確認!仕事として見る柔道整復師のデメリット

メリットが多く、好条件で働くことも可能な柔道整復師ですが、仕事をするうえでは次のようなデメリットもあります。

▽柔道整復師の仕事におけるデメリット

  • 実働としての拘束時間が長い
  • クレームのリスクがある
  • 競争率が激しい
  • 体力勝負の仕事である

それぞれのデメリットを詳しくみていきましょう。

柔道整復師のデメリット1:実働としての拘束時間が長い

整骨院や接骨院の多くが9時~12時、15時~20時といったように、受付時間を午前診療・午後診療と分けています。一見、休憩時間が長く、実働時間が短いような気がしますが、実際には準備のために受付時間より30分以上早く出勤し、その日の最後の患者様の施術が終わった後には、片付けや事務仕事、清掃などのために帰りが遅くなることがほとんどです。休憩時間も研修や午後の診療のための準備がある場合が多く、実働時間が長くなることも多くみられます。

もちろん勤務する治療院によって条件は異なります。また、勤務先が病院や介護施設などの場合はシフト勤務が組まれていることも多く、一概に拘束時間が長くなるとは限りません。就職活動の際には勤務時間をチェックしておきましょう。

柔道整復師のデメリット2:患者様からのクレームのリスクがある

柔道整復師は患者様の体に触れるため、「手技が痛い」「もみ返しがきた」などのクレームが発生することがあるかもしれません。信頼関係が築けないとクレームや苦情につながりやすいため、患者様に合わせてコミュニケーションを取り、満足のいく治療に導くことが重要です。

柔道整復師のデメリット3:競争率が激しい

柔道整復師の国家資格合格率は年々下がっています。2002年あたりまでは80%ほどをキープしていた合格率が、2020年には66.0%にまで落ち込んでおり、試験をクリアするのは第一のハードルとなっています。

また、柔道整復師は年間3,000人前後が資格を取得しています。年間3,000人もの新しい柔道整復師が世に生まれ、さまざまな方面で活躍しはじめるということは、同業がそれだけ増えることを意味します。 ライバルが増え続けていると考えると、ただ資格を持っているだけでは、競争率の高い業界の第一線で活躍し続けることは難しいかもしれません。資格を生かしながら、キャリアアップの道筋を描くことが必要です。

また近年は整骨院や接骨院は増加傾向にあり、業界全体の競争も激化しています。独立開業を目指しているのであれば、収益のビジョンをしっかりと描いておくことも重要です。

柔道整復師のデメリット4:体力勝負の仕事である

柔道整復師の仕事は体力勝負であり、肉体的に厳しいと感じることもあります。手技によって施術を行うため、ある程度の握力や腕力が必要なシーンが多く、体力を使いながら仕事をしなければなりません。

さらに、基本的に立ち仕事であり、体に負担がかかりやすいという点も挙げられます。腰痛や肩こりなどに悩まされることがないよう、高い自己管理能力が求められる仕事です。

メリットもデメリットも実際に確認、在学中にインターン・アルバイトのすすめ

柔道整復師という仕事のメリットやデメリットについて挙げてきましたが、必ずしもこれらのことがすべての職場にあてはまるわけではありません。また、一般的にはデメリットだと認識されていなくても、自分にとってはデメリットとなる場合もあります。

そこで、実際にどんなメリットやデメリットがあるかどうか確認するために、インターンシップによる職場体験やアルバイトをすることをおすすめします。働くスタッフに直接話を聞ける機会も多く、現場のリアルな声を聞けるチャンスです。

柔道整復師は資格がないと患者様の治療にあたれないため、インターンシップやアルバイトだと、施術を経験することはできません。そのため、治療院でのインターンシップやアルバイトをする場合の仕事としては、受付や事務補助などになるようです。また、身近で先輩治療家が患者様に治療を施す様子を観察したり、治療院内で行われる勉強会に参加できたりする可能性はあります。インターンシップやアルバイトをする学生さんは減少傾向にありますが、施術の経験は積めなくても、治療院という現場で学びたいと考える人にとっては選択肢の1つとなるかもしれません。

インターンシップを希望する場合には求人サイトで探す、学校のキャリアセンターを通じて依頼するなどの方法があります。

柔道整復師のデメリットに対策するための就職先チェック項目

デメリットは早めに知っておくことで対策することが可能です。あらかじめどのようなデメリットがあるか、希望する就職先について確認しておきましょう。とくにチェックしておきたいのは次の2つの項目です。

就職先チェック項目1:労働条件の確認

就業時間や休日、残業や給与など、労働条件は必ずチェックしておきたいポイントです。求人票などの情報はすみずみまで目を通し、自分にとってデメリットとなる条件がないか確認しておきましょう。

デメリットとなる条件を見つけた場合、何か対策をすることで折り合いをつけることができるのか、もしくは折り合いをつけるのが難しいのかについても確認しておきます。

就職先チェック項目2:口コミの確認

就職先の口コミも確認しておくことをおすすめします。最近は企業や会社の口コミサイトが増え、元社員や内定者などの声が多く掲載されています。もちろん必ずしもすべての口コミの内容が正しいとは限りません。しかしあまりに評価が低い場合には一考する必要があるという判断材料になるでしょう。

まとめ:柔道整復師のメリット・デメリットを知り、納得のいく就職先を探そう

柔道整復師という仕事は国家資格であり、手に職をつけて長く働きたいという方にぴったりです。今後も高いニーズがあると予測され、さまざまな業界から求められる人材といえるでしょう。

一方で拘束時間が長い、クレームのリスクなどのデメリットも多くある仕事です。インターンシップやアルバイトの経験を通じて、自分なりのメリットやデメリットを確かめておくことをおすすめします。

希望就職先の労働条件や口コミなどを確認しておき、あらかじめデメリットへの対策を練っておくと就職後も安心です。ニーズの高い柔道整復師だからこそ、メリットとデメリットを確認して納得のいく就職先を見つけ、ステップアップを目指しましょう。

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