【柔整師・鍼灸師の面接対策(上)】企業はあなたのここを見ている!
(画像=metamorworks/stock.adobe.com)

就職活動中の学生の皆さんの中には、「こんな柔道整復師・鍼灸師になりたい」と面接で話す自己アピールの内容を練っている人も多いでしょう。でもちょっと待ってください。もしかしたら独りよがりな内容になっているかもしれません……。

毎年多くの面接を担当している人気治療院の採用担当者によると、「こだわりが強すぎる志望動機は実は不採用になりやすい」といいます。一体どういうことなのでしょうか。企業が面接でどのような部分を見て合否を判断しているのか、上下の2回に分けて解説してもらいます。

目次

  1. こんなタイプの求職者は敬遠される!
  2. 面接官はこんなところを見ている!ポイント5つ
    1. ①会社や先輩の話に素直に耳を傾けることができるか
    2. ②患者様に対して笑顔で接することができるか
    3. ③治療のための勉強を生涯続けられるか
    4. ④感謝の気持ちを持てるか、伝えらえるか
    5. ⑤本気で志望しているか、質問の数は多いか
  3. 治療院の面接でよく質問される内容は?
    1. 将来やりたいことと資格取得のきっかけ
    2. 会社のどの部分に興味を持ったのか
    3. 他に興味を持っている会社はあるか
  4. まとめ:採用担当者の評価ポイントを理解しよう

こんなタイプの求職者は敬遠される!

皆さんは柔道整復師・鍼灸師になってどんなことを実現したいですか?

将来の夢を明確にしておくことは、自分に合う会社を見つけるためにも非常に重要なことです。しかし、やりたいことがとがり過ぎていても敬遠されるということをご存知でしょうか。

例えば、次のような志望動機を見てどう思いますか?

「将来トレーナーとして絶対に独立したい。そのためにトレーナー活動をしている企業を志望している」
「柔道整復師としてしっかりと外傷を診る技術を身につけたい」

一見すると、自分の将来像がちゃんと描けており、優れた志望動機に見えるかもしれません。けれども、その思いがあまりに強すぎる場合は注意が必要です。

多くの治療院では、業務と並行してトレーナー活動をしたり、外傷のほかに自費診療で慢性疾患を取り扱ったりしています。純粋にトレーナー活動や外傷に特化した施術だけに携われるとは限りません。そうすると採用担当者は、「この求職者は望む仕事ができなかった時に退職してしまうのでは?」と心配になってしまいます。

勤務時間にこだわりすぎるのも要注意です。治療院業界の求人票は診療時間を記載していることがほとんどです。診療時間の終了直前に立て続けに来院があるときは、時間通りに業務が終わらない日もあります。

決まった時間に必ず帰りたいと思うことが悪いというわけではありません。治療院業界で就職を希望するなら現実的ではないということです。こちらも、採用担当者は退職リスクが高まることを考えます。

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面接官はこんなところを見ている!ポイント5つ

面接官は求職者と面談するとき、どのような部分を見ているのでしょうか。代表的なポイントをご紹介します。

①会社や先輩の話に素直に耳を傾けることができるか

面接官が会社の事業内容を説明している際、うなずきながら共感している様子の求職者がいたとします。こんな人を見かけると、「会社や先輩が教えることを素直に吸収できる人だな」と面接官は判断しています。

自分が苦手なことをさらけ出すのも実は好印象を与えます。苦手なことがあるのは弱点では決してありません。

例えば、「コミュニケーション能力が低くて悩んでいる。でも、変えていきたいと思っている」と素直に伝えてくれる求職者がいたとします。

面接官からすると、「自分の課題に真正面から向きあう向上心のある人だな」と、むしろプラスの印象を抱くのです。

逆に弱点を隠そうとすると面接官にマイナスの印象を与えます。人前で話すのは苦手だが一対一で話すのは得意なタイプの人にありがちなことです。

面接では「人とのコミュニケーションに自信があります」とアピールしたものの、治療院の見学で先生に質問する際、急にモジモジし出す人を見かけます。こんな人は自分の課題に向き合わず、成長できないと面接官は判断せざるを得ません。

②患者様に対して笑顔で接することができるか

治療家という仕事において笑顔は非常に重要です。患者様は身体の痛みだけでなく、痛みがあることで生じる心の不安や不満も抱えて来院されます。

笑顔が多い人は、患者様の心を明るくできる人だと判断します。一方、笑えない人は患者様に対して不快な思いをさせてしまう可能性があると判断します。コミュニケーションが苦手なことよりも、笑顔が少ないことの方がシビアな評価につながることもあります。

③治療のための勉強を生涯続けられるか

治療家は手に職をつける仕事です。練習せずに上達はありません。日々変わり続ける患者様の悩みに合わせ、新しい技術や知識を学び続けなくてはならない職業と言えます。

治療院の見学や面接の際、「御社では勉強会を実施していますか。入社できた場合、参加させていただきたいです」と要望する求職者がいれば、面接官は高く評価するでしょう。

また、技術だけでなく、会社での学びについて質問することも好印象を与えます。技術は持っていて当たり前の業界です。技術を扱うだけの「人柄」を備える先生になれるかどうかがむしろ大切なのです。

信頼される人になるための学びの場を会社は用意しています。技術以外に関心がない求職者よりも、技術以外のことに対しても目を輝かせたりする人は、学びの意欲が高いと面接官は判断します。

④感謝の気持ちを持てるか、伝えらえるか

周囲や患者様に対して感謝の気持ちを持てる人かどうか、という点も面接官は見ています。見学や面接といった限られた時間の中でアピールすることは容易ではありませんが、実は簡単にライバルに差をつける方法があります。

それは、見学の日程調整の際にメールやLINEの返事を早くする、見学後にお礼のメッセージを送るといった、ちょっとしたことです。大したことのないように見えますが、これは全て「相手の時間をいただく事への気遣い、相手の時間を奪わない配慮」と言えますので、感謝の気持ちがある人だと判断できます。そして驚くことに、治療院業界ではほとんどの人がこれをやらないのです!   

⑤本気で志望しているか、質問の数は多いか

質問のレベルは気にしなくて構いません。入社後に勉強すればいくらでも改善できるからです。それよりも採用担当者が見ているのは、求職者の「本気度」です。

本気で入社したいと思って面接に臨んでいるのか、とりあえず面接を受けに来ただけなのかは質問の数で判断します。質問の数が多ければ、会社に本気で興味を持ってくれていると思います。好きな人ができた時に、相手の事をもっと知りたくていろいろと聞くのと同じですね!

治療院の面接でよく質問される内容は?

将来やりたいことと資格取得のきっかけ

冒頭でお伝えした通り、やりたいことがとがりすぎていないかを確認するために質問します。また、求職者が入社後にやりがいをもって働けるのかを確認するためにも必ず聞く内容です。

将来やりたい事が決まっているか?仮に決まっていたら会社で実現できるのか?もしくは会社で働くことで将来につながるかどうかを面接官がイメージできるからです。

もしやりたいことが決まっていなくても安心してください。その場合は柔道整復師・鍼灸師の資格を取ろうと思ったきっかけを面接官は質問するでしょう。実は明確に決まっている求職者は少なく、漠然と開業やトレーナーになることを希望しているだけのケースが多いのです。

だからこそ、そこに資格取得のきっかけをリンクさせ、求職者の想いやきっかけが入社して働くことで願っているものが手に入るのか見るようにします。

会社のどの部分に興味を持ったのか

こちらも必ず聞かれるといってもいい質問です。会社の取り組みは各社それぞれ異なります。求職者の求めているものが本当にあるのか、誤解をしていないのかを確認するために質問します。

また、ある二つの会社のアピールしている点が似ていても、詳細を比べると異なる部分があることがあります。

例えば、教育に力を入れていることをアピールしている会社が2社あったとして、なるべく早く現場に入ってもらうことを重視している会社もあれば、しっかりと期間を取って研修を行うことを大切にしている会社もあります。両者では求職者の求めているものに合うか合わないかが全く異なると言えるでしょう。

他に興味を持っている会社はあるか

主に二つの理由で質問します。

一つ目は、求職者の求めているものを把握するためです。他社のアピールポイントが自社と似ている企業であれば、求職者の求めるものと会社が提供するものにずれがないと安心できます。

逆に、アピールしているものがバラバラな企業の場合があります。A社は教育、B社は給与、C社はワークライフバランスと、アピールの内容がバラバラだと、求職者が本当に求めているものはどこにあるのかを詳細に確認する必要があります。

二つ目は採用の可能性を探るためです。自社だけを見に来ている場合は志望度が高いと言えますが、複数の治療院を比較している場合は志望度が高まっていないこともあります。

志望度が高い求職者は自分で会社のことをよく調べているので、面接官も質問の内容を絞り込むことができます。逆に複数を比較している求職者に対しては、より会社を深く理解してもらうための面接をしようと考えます。

まとめ:採用担当者の評価ポイントを理解しよう

採用担当者は履歴書だけで求職者を評価しません。履歴書が自分をアピールするための準備物だとしたら、治療院の見学や面接は採用担当者にどうしても欲しいと思わせる最終プレゼンの場です。今回お伝えしたNGポイントを把握し、「希望の就職先」を叶えましょう。

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