トレーナー志望者必見! 治療院で働きながらトレーナー活動するメリット
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学校卒業後、すぐにトレーナー活動を始めたいという柔道整復師・鍼灸師の方は多いですが、国家資格を取得後、すぐにトレーナー活動に専念できる人はごくわずかです。多くの人は治療院で働きながらトレーナー活動に携わっています。もっとも、治療院で働きながらトレーナー活動をすることで得られるものはたくさんあります。

目次

  1. 卒業直後からトレーナーに専念するのは狭き道
  2. 治療院で働くことでライバルと差別化できる
  3. 選手との信頼関係の構築方法が学べる
  4. チームや選手との人脈づくり
  5. 日本のトレーナー事情を理解する
  6. まとめ:チャンスに備えて治療院で腕を磨こう

卒業直後からトレーナーに専念するのは狭き道

国家資格(以下、国試)を取得して、学校卒業後はトレーナーとして働こうと考えている方は多いと思いますが、かなりの狭き道であることを覚悟しておきましょう。

理由は、トレーナー専門の会社が少ないことや、柔道整復師・鍼灸師以外にもトレーナーを目指す他の資格者が多いことなどです。

読者の中には「独立しているトレーナーの下に行けば選手を紹介してもらえる」と考えている人もいるかもしれませんが、それもレアケースです。

なぜなら、プロトレーナーにとって選手は貴重な仕事先であり、なかなか譲ってもらえることはありません。実際、あるプロトレーナーは「実力で奪われるなら仕方がないが、自分についてきたからという理由で選手を紹介することはない」と言い切るほどです。

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治療院で働くことでライバルと差別化できる

トレーナー志望度が高い学生ほど、治療院で働きながらトレーナー活動をすることを敬遠する傾向があります。

しかし、ここで考えてほしいことがあります。トレーナーは人気職種であり、たくさんいる他のトレーナーと差別化できなければ生き残っていけないということです。

将来トレーナーになった時、あなたはライバルと比べて何が強みだと言えますか?

トレーニング指導? フィジカル強化? テーピング技術?

それは柔道整復師・鍼灸師以外の資格取得者でもできます。もちろん、著名なトレーナーの先生方で独自のノウハウをもって差別化している方はいます。しかし、あなたにも同じことができるでしょうか。

柔道整復師・鍼灸師の強みは医療者として人の身体にアプローチできることです。それは、他の資格者にはなかなか経験できることではありません。

他のライバルと同様にフィジカル面からのアプローチもできながら、メディカル面でも対応可能なトレーナーになれる可能性があるのは柔道整復師・鍼灸師の資格者だけです。そこがスポーツチーム、選手から選ばれる際の強みとなります。

しかし、柔道整復師・鍼灸師の資格を持っているだけではこの特徴を身につけることはできません。臨床の経験値を積み上げることが必要です。

コンディショニングでマッサージをすること一つをとっても臨床経験のあるなしで大きな差が生まれます。

肩書だけで臨床経験が少ないトレーナーが提供するマッサージと、治療院での臨床経験が豊富な治療家が提供するマッサージでは効果が大きく変わります。当然、選手の感じ方、施術の価値にも差がつきます。

スポーツの現場で選手を相手に臨床経験を積むだけでは限界があります。身体が資本の選手が、経験値が少ないトレーナーに身体を任せるでしょうか?

医療者として選手の身体に的確にアプローチできるのは、日々たくさんの臨床経験を積むことができる治療院だけなのです。

選手との信頼関係の構築方法が学べる

トレーナー活動は選手との信頼関係を構築することが必須となります。著名なトレーナーであれば実績が信頼感に変わり、選手も初対面から安心していろいろな相談をするかもしれません。しかし、肩書だけで実績がなければ信頼を得ることはできません。

初対面の相手にも、短時間のコミュニケーションで信頼を得る必要があります。しかし、身体を預けてもらえるチャンスが少ないトレーナーの現場だけでは、そのスキルを身につけるまでに一定の時間がかかります。一方で、治療院で働くことができれば、このスキルを働きながら身につけることができます。

日々の診療の中で初対面の患者様から身体のお悩みだけでなく、身体のお悩みの裏にある日常生活での不安、不満などを信頼して話していただける関係でなければ定期的には通院してくださいません。その関係構築のスキルをたくさんの患者様の施術から学び、同僚や先輩からアドバイスを受けて成長できる環境が治療院だと言えるでしょう。

チームや選手との人脈づくり

スポーツチームや選手との人脈づくりも大切です。トレーナーを職業にするには、自分の力を示すチャンスをいただけないと始まりません。そしてこの業界の特徴として、「紹介が紹介を生む」側面があります。

腕も需要ですが、人脈も仕事にしていく上では必要と言えるでしょう。面識のない無名のトレーナーに対して、チームや選手は門戸を開けてくれません。この業界では現役時代に著名な選手だったなどのバックボーンがない限り、力を示す機会がなかなか訪れないのです。

もっとも、トレーナー活動に取り組む会社であれば、基本的に会社がトレーナー活動先を探してきてくれます。

個人で活動する時にもっともハードルが高い「トレーナー活動先を見つける」ことを会社が全面的にバックアップしてくれるのです。

チームに入ってしまえばあとは自分の実力を見せるだけ。結果を出して個人として信頼を得ていけば、チームや選手個人から別のトレーナー先を紹介していただけるチャンスが増えるでしょう。

日本のトレーナー事情を理解する

トレーナーを仕事にするには日本のトレーナー事情と、カテゴリーによって求められるものの違いも知っておく必要があります。大まかに言うと、学生スポーツで求められるのはフィジカル面のトレーナーです。

しかし、プロチーム、選手が求めるものはフィジカル面に加えてメディカルまで求められることが多々あります。

これはトレーナーに対する費用の支払い元が関係しています。

学生の場合は「部活動」なので部費から捻出されます。学校は学生を公平に扱わなければならず、メディカル面までフォローを依頼する場合、怪我をした学生、していない学生でサポートの度合いに差が出てしまい、不公平を感じる学生、親御さんも出てくる可能性があります。そのため、部活動ではトレーナーにメディカル面まで対応してもらうケースが少ないのです。

一方、プロチーム、選手の場合はチームや選手本人が費用を支払います。怪我などで試合に出場できなくなることは、チームにとっては高額の年俸が無駄になる、選手にとってはライバルにポジションを奪われるリスクにつながります。

その可能性を低減するため、怪我をしてもオペをせずに治せる、完治させられなくても試合や練習に出続ける身体のケアができるメディカル面のサポートを求めるのです。

海外と違い日本ではトレーナーという職業がまだ一般的には浸透していません。選手が専門家に身体のメンテナンスを含めて見てもらい、自分のパフォーマンスを最大化することは海外では一般的ですが、日本では体育の延長線上程度に捉えられており費用をかけてまで取り組む意識はまだ希薄だと言えるでしょう。とはいえ、その重要性を理解する方々は着実に増えているのではないでしょうか。

今、トレーナー活動を始めようと考えた時、いつ、どのレベルの選手、チームからチャンスが来るかわかりません。そのためフィジカル面だけでなく、メディカル面を求められても対応できるよう、両方のスキルを身につけておくことは将来の選択肢を広げる意味でも大切です。

まとめ:チャンスに備えて治療院で腕を磨こう

ひと口にトレーナーといっても年代、プロアマなどにより求められるものが異なるのは理解できましたでしょうか。柔道整復師・鍼灸師はメディカル面のニーズに対して応えることが出来る資格です。しかし、資格を持つだけでなく臨床経験で技術を高めておく必要もあります。チャンスが来た時にしっかりとつかむためにも、治療院で働きながらトレーナー活動ができる環境を探していくとよいでしょう。

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