「嫌われそうな質問」ためらわないで 会社の本当の姿の見抜き方(下)
(画像=健二 中村/stock.adobe.com)

せっかく入社したのに待遇や仕事内容が面接時に聞いたのと全然違う――。こんな事態を防ぐために心がけたい「会社の本当の姿の見抜き方」をお伝えする連載。下編では、会社の見学時に見抜く方法や自分に合った会社を選ぶコツについて紹介します。

目次

  1. 採用担当者の地金が出る瞬間
  2. HPやパンフレットだけでは分からない
  3. 「拘束時間」か「自己投資」か
  4. 自分が幸せになるための条件を整理しよう

採用担当者の地金が出る瞬間

前回の記事(就職先選び ネットの口コミは当てになる?)では離職率に着目しましたが、会社の見学時に簡単に確認できる方法もあります。それは「自分が会社に質問しにくいと思うことを納得するまで詳しく聞く」ことです。

就職活動をする上で「これを聞いたら嫌われそう」というポイントがあると思います。給与や昇給、有給休暇の消化率、帰宅時間、働き方、離職率などが代表的な質問項目です。

こうした質問が求職者から出ると、採用担当者はよく聞かれる質問なので1、2回は無難な回答で切り返すことができます。しかし、その回答に納得がいかなかった時に、自分が納得するまで突っ込んで詳しく聞いてみましょう。そうすると対応が分かれてきます。

正直に「それはこうです」や「その活動は取り組めていません」と回答する会社は、入社後も社員に対して正直に接してくれる会社だと思います。逆に「それは入社したら分かるよ」と採用担当者が曖昧な回答をしたり、あからさまに面倒くさそうな態度や不機嫌な表情をしたりする会社の場合は、入社後に同じ態度を取る可能性があります。

入社前まではあくまで「お客様」扱い。入社後は「身内」としての扱いに変わることを忘れないでおきましょう。特に学生の方は社会人経験がない分、年上の社会人に対して遠慮してしまう傾向があります。

就職は自分の人生を決める大切なポイントです。人生の大半は働いて過ごすことになるのですから、自分が人生を預ける場所だと考え、気になる部分は明確にイメージできるまで詳しく聞きましょう。

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HPやパンフレットだけでは分からない

会社の取り組んでいる業務内容を細かく確認することも大切です。会社のホームページやパンフレットは、求職者に魅力的に映るようアピールしていますが、活動内容は会社によって差があります。

例えば「トレーナー活動に取り組んでいます」とアピールする企業について考えてみましょう。トレーナー活動をしたい求職者にとって「この会社に入れたらトレーナーができる!」と魅力的に映ることでしょう。

しかし、実際の内容はどうでしょうか? ①トレーナー部門がありトレーナー業務に専念できる②通常は治療院で勤務しながら夕方など一部の時間を使ってトレーナー業務を行う③治療院の勤務をしながら休日を使ってトレーナー業務をボランティア的に行う③プロトレーナーが業務に当たっており、一般のスタッフは関わることができない――などの可能性もあります。

あなたが思い描く「業務としてのトレーナー活動」はどのようなものなのかを明確にし、会社が希望通りの活動をしているかを確認しなくてはなりません。技術面に関しても治療院ごとに考え方が異なるので細かく確認しておきましょう。

「拘束時間」か「自己投資」か

求人票に記載されている勤務時間は診療の受付時間であることが多いです。そこから片付けや患者様の情報を共有するカンファレンスなどいわゆる「締め作業」をして、実際に何時に退勤できるのかは記載されていないことがあります。

1日に来院される患者様の数はまちまちですので、絶対に何時に退勤できると決められる職種でもありません。しかし、だいたい何時頃に院を出ることができるのかは確認しておいた方が良いです。

また、診療終了後の勉強会の有無も確認してください。ほとんどの会社は勉強会の時間は勤務時間に含んでいません。この業種に限ったことではありませんが、自分のスキルを伸ばす勉強は勤務時間外に行うものです。

しかし、診療時間が遅い業種なので、必然的に勉強会に参加すると院を出る時間は遅くなります。ここを拘束時間と誤解して捉える人もいますが、そういう人からすれば、とても大変な職場だという印象を持つことでしょう。

勉強と同じです。授業だけ受けて成績が良い人はあまりいません。皆、放課後や休日など授業時間以外の時間を使って成績を上げる努力をしていたはずです。

これは、学生時代にライバルに勝つための「自己投資」です。社会人になると、学生とは比較にならないシビアさで競争をするので自己投資はさらに必要になります。

もちろん、プライベートとのバランスを大切にする必要はありますが、自分のやりたいことを自由にできるようになるためには、「自分の商品価値を上げる」必要があります。ある程度の自己投資を積極的にしている会社の方が商品価値を上げやすいと考えておきましょう。

自分が幸せになるための条件を整理しよう

前回の記事の冒頭で、会社は「良い悪い」ではなく、「合う合わない」だと述べました。では、「合う合わない」を見つけるにはどうすればよいでしょうか。

それは、「自分が幸せになるための条件」を整理することです。5年先、10年先、20年先、さらにもっと先に自分がこの業界、この仕事にどのような形で取り組んでいたら、毎日楽しく、充実していて、笑顔で過ごせているのかを整理しましょう。

おすすめは、「遠い未来」に自分がなりたい姿をイメージすることです。できれば40歳、50歳の自分をイメージできると理想です。もし、若い方で、そこまで先のイメージが湧いてこない場合は、10年先になりたい姿をイメージしてみてください。

ポイントは「できるできない」ではなく、「やりたい」でイメージすることです。あなたの願望が大切なのであって、そこに「できるできない」を入れていくと、「やりたい」がどんどん小さくなってしまいます。

別に今はできなくても構いません。できないからこそ課題になるのであり、その課題を解決すればどんどん自分の願望に近づくと分かれば、毎日の仕事が充実していてワクワクするものになります。

そして、その課題は「やりたい」を先に考えないと見えてこないものなのです。「やりたい」を決めると、課題が明確になるので解決するために必要な会社が見つかるはずです。その会社は今あなたが思っている会社とは全く異なる特徴の会社かもしれません。

会社には働き方や学び方についての独特な社風があります。本連載では、たくさんの会社の中から、自分に合った会社を見つけるために気を付けておくべきポイントをまとめてみました。この連載を参考に、皆さんが自分の願望を実現する会社と出会えることを願っています。

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